見習いの見習いプログラマ

まだまだ先は長い

PHPカンファレンス北海道のテックチームを少しだけ見せます

技術カンファレンス Advent Calendar 2023 技術カンファレンスのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita 24日目の記事です。

セミトリですが、張り切っていきましょう!

前提

PHPカンファレンス北海道 2024 テックチームリーダーをさせていただいています、miioといいます。 テックチーム、いろんな定義がありますが、主に以下のことをやる感じになっています

  • 配信
  • 動画
  • ライティング
  • その他、台本を叩き上げたり

意外や意外、ネットワークはありません。これは、施設にWifiが入っていることと、リソースややりたさ都合等々を見てネットワークは施設のCityWifiにお任せしたためです。

なので、普段のカンファレンスのテックチームとはちょっと違うことをしてるかもとおもってます。

そして、幸いにも各セクションにプロフェッショナルが揃うという奇跡が発動しまして、結構豪華なことをやろうとしています。 多分ですね、ライティングって聞いて何ってなると思うんですよ。

はい、今回の会場ってhitaruの劇場のある施設なので、実は照明機材とかすごーーーーーーく充実してるんですよね。 2019のときに、このあたり触れたら楽しいなあなんて思いつつ、一人じゃ怖いなあと思ってたら経験者が召喚されたというミラクル発生!

やるっきゃないってことでやったりしています

配信セクション

さて、配信というわけで我々の用意しようとしてる設備をご紹介しましょう

カメラ

  • Sony FX30 他(レンタル予定)

ビデオスイッチャー

ビデオスケーラー

  • Blackmagic Design Teranex Express 2台

配信エンコーダー

  • Blackmagic Design WebPresenter 4K

マイク

SDIコンバーター

  • Blackmagic Design BiDirectional 12G N個

なんかよーわからんと思うので写真でラックをご紹介

はい、カメラ以外の機材miioさんの私物でございます。 そして、ここまでOBSという文字が出ていません。

コンセプトは4K配信可能なミニ放送局です。 実際、この機材を使い、4K30pのYoutube Live配信をした実績があります。ビデオスイッチャーを使っての4K配信って実は超がつくほど大変でして、
Blackmagic DesignさんやRolandさんで出てるエントリーモデルは2023年時点ではフルHDまでだったりします。

じゃーOBSでって話になりそうですが、これはこれでマルチカメラをやろうとするとカメラの台数分だけキャプチャーボードが必要なわけで、USB接続とかの嵐になり大変リスキーです。
なので、物理スイッチャー最強!!!!!!という精神で揃えました。

あと、ATEM 2 M/E Production Studio 4Kは出力が2系統出せるため、配信アウトと会場アウトで違うミックスを出したいみたいな運用もできて便利です(これ、ATEM Miniシリーズだと無いです)

4K配信できるよう、コンバーターとかもあえて4K対応品をがんばって揃えました。フルHDだと安く済むところ、10年後くらいにはデファクトなってるしょという精神で揃えました。お財布が痛い。

あと、スイッチャーが実は10年前から売られてる機種なこともあり、スケーラーがないです。あと、HDCPもコンバーター挟めると破滅します。 これのお陰で別イベントでとてもつらいことになり、対策を練りました。

最近のMacとかは特にそうですが、HDMI接続をするとHDCPを喋るらしいです。なので、エミュレーターで解除しないとSDI経由させたときに映らない事故が発生します。
また、ビデオスケーラーが内蔵していないと、スイッチャーの入出力をすべて一致させないといけなく、PCの4K30Hzとスイッチャーの4K29.97Hzでは互換性がなくて破滅するとか、スイッチャーが4KでPCがフルHDまでだと破滅するとかあり、このあたりを吸収させるためにビデオスケーラーというものをいれる必要があったりします。

最近の機種はスケーラー内蔵してるらしいので、最近の機種を使える場合はHDCP問題だけどうにかすればよさそうです。

音もちょっとこだわってしまったがために、ワイヤレスマイクも用意しました。
ワイヤレスマイクは大きく分けてWS帯/専用帯/1.2G帯 をまとめたA帯, 800Mhzを使うB帯, 300Mhzを使うC帯, 1.9Ghzを使うDECTや2.4G帯などあります。
A帯以外はわりと自由に使えるやつだったりします。
で、そのうち総務省とかに届け出が必要だったり、電波の利用調整が必要なめんどーーーーくさいけど、混信を回避しやすいA帯のマイクを用意しました。
はい、このために年間5万円程の電波のサブスクに加入しています。

ちなみに、Sonyは中古、Shureは新品で買ったのですが、本当はSennheiserのEW-Dが53ch対応してくれたらめっちゃ買いたかったです。
が、52ch以下は自宅で使う場合であってもTV WS帯扱いで地デジとの混線チェックとかでチャンネルリスト掲載外の場所だとお金がガシガシ飛ぶという辛い現状なのもあり、53ch対応がなくて泣く泣く諦めてというセレクションに。
ちなみにEW-Dの販売情報全然なかったのですが、先日ゼンハイザーの中の方に聞いたら、実は既に国内で買える状況のようで2波で4−50万円くらいっていう回答もらいました。Shure QLX-D L53も40万円程かかったので、似たグレードみたいですね。
マイクはe935ヘッドをどーしても使いたかったので、海外から怪しい変換を取り寄せて使っています。

総務省とか特ラ連で調べた結果、2023年時点、北海道を拠点とする個人でA帯マイクを所有しているのは自分のみという最強モードになっております。

まあ、このあたりを並べると、PHPerKaigiとはかなり設計思想が違うという状況です。

PHPerKaigiの配信設計→ https://rela1470.hatenablog.jp/entry/2019/04/11/095524

このクラスの配信機材持ってる人そんないないとおもうし、稼働あんまできてなくてもったないので、配信やっていきたいですね〜

あ、そうそうカメラのセレクションについて。
今回の会場、ちょっと暗めになる予想もありまして、カメラはセンサー大きめのカメラでというオーダーでお願いしています。
コンパクトなビデオカメラだとセンサーサイズが小さくて暗所ノイズが目立つという問題があるためです。
肌感、FX30クラスなら大丈夫でしょうというジャッジで見繕ってます。レンズについてはフルサイズならF4くらいで抑えるのが経験則としてはベターですが、APS-CならF2.8でも大丈夫です。
明るすぎるとボケが強すぎてピントがシビアになってくるので、要はバランスってやつですね。
別イベントでも、ありあわせとはいえAPS-Cマイクロフォーサーズの中で高感度に強いモデルを入れたり、フルサイズをいれたりして遊んでいます!

ちなみに、FX30を選んでみた一番の理由としては放熱性能がしっかりしているという点で、ZV-E10あたりだと熱がちょっと心配というのもあります。センサー大きめカメラを長時間使うときは熱のことも考えてあげるとよいでしょう。

というわけで、PHPConHokkaidoの配信はこんな豪華な装備でお送りをしようとしています!

あ、ちなみに今日テックチームで意識合わせしたことなんですが、SDIケーブルの長さの都合で12G SDI出せるかわからない等あったので、今回の配信はFHDになる見込みになるかもです!

各種機材の配線ルートの図です。これ作ってくれた配信担当さん感謝〜

動画セクション

はい、動画ですが、オープニングの動画とかタイトルコールをするあたりの動画を作ったりしています!スポンサー様の紹介もですね!
このあたりは手がまわりきれていないので、rela神にヘルプ頼んだりして作ってもらっています。

わたしの制作はFinalCutProを使うことが多いです。わたしはオープニング動画担当ということで
Envato Elementsを契約しているので、そちらの素材を使ったりしていますが、一度作って作り直そうとしてて大変でございます。

そうそう、今回のPHPConHokkaidoのキービジュわたしがさりげなく作ったんですけど、雪の要素が入っているので、ウィンターとニューイヤーをいい感じにしたなにかにしたいなあとか思ったりしてます!できるかなあ

動画制作ってなかなか難しいですよねー。あ、あと記録動画も作ろうとしています!
実は別イベントで軽く腕鳴らしは済ませているとこもあり、多分やれる、と思ったらrela神も似たことやってたみたいな感じで、やりましょうとなってます!

これは当日カメラを回して撮影で、メインのカメラさんはLUMIX S5M2で撮影をしようとしている感じです。安定のフルサイズセンサーで高画質でお届け!あとはInsta360も出番が出るかもという感じで、融合された動画が生まれるかも???
編集はrela神にお願いしてます!エンディングでお届けしたいです!
別イベントでは画質重視でEOS R6とか使ってたので、ここもPHPerKaigiとは思想の違いが出てます。融合したらどうなるんだろう
このあたりはわりとおまかせしちゃってるので、わたしも楽しみですね!

と言いながら、当日わたしもカメラ2台くらいもって撮影してる、、、、、、かもしれませんね(死亡フラグ

ライティングセクション

さて、今カンファレンスで一番の謎セクションです。
はい、ライトいじりまーす!!!!!!

えーと、会場には世界標準のGrandMA2のLightが導入されており、常設で20台のムービングライト等DMX制御できる状態となっています。
とはいえ、ググってもドキュメントがなかなか少ないこともあり、なぜか存在していたQiitaの記事とかを参考にセッティングしています。

施設の方にお願いして基本のデータをもらうことができたので、セッティングはだいぶ楽にできました。

照明の制御はマクロを組んだりするそうですが、ここはプログラマーのみぃおさん。LUA制御できることに目をつけてLUAを書き出しております。
ちなみにGrandMA2についてはソフトが無料公開されており、MA3Dと組み合わせてシミュレーションをして動作確認ができます。
照明卓との接続もネットワーク経由でできるそうです。

function row_line()

    --[[ FixtureId => {initDimmer} ]]
    local presenter_fixtures1 = {
        [16] = {100},[17] = { 100}, [18] = {100}, [19] = { 100}, [20]  = {100},
    }
    local presenter_fixtures2 = {
        [11] = {50},[12] = {50}, [13] = {50}, [14] = {50}, [15]  = {50},
    }
    local presenter_fixtures3 = {
        [6]  = {0},[7]  = {0}, [8] =  {0}, [9]  = {0}, [10]  = {0}
    }
    local focusValue = 0

    for fixture, attributes in pairs(presenter_fixtures1) do
        local initDimmer = attributes[1]
        gma.cmd('Fixture ' .. fixture)
        gma.cmd('At ' .. initDimmer)
        gma.cmd('Attribute Dim At EffectSec ' .. 0.5)
        gma.cmd('Attribute "Zoom" At ' .. focusValue)
    end
    for fixture, attributes in pairs(presenter_fixtures2) do
        local initDimmer = attributes[1]
        gma.cmd('Fixture ' .. fixture)
        gma.cmd('At ' .. initDimmer)
        gma.cmd('Attribute Dim At EffectSec ' .. 1)
        gma.cmd('Attribute "Zoom" At ' .. focusValue)
    end
    for fixture, attributes in pairs(presenter_fixtures3) do
        local initDimmer = attributes[1]
        gma.cmd('Fixture ' .. fixture)
        gma.cmd('At ' .. initDimmer)
        gma.cmd('Attribute Dim At EffectSec ' .. 1.5)
        gma.cmd('Attribute "Zoom" At ' .. focusValue)
    end


end
return row_line;

こんなLUAを書くといい感じに制御できちゃったりします。すごーい。
まあ、普通はマクロ組むんでしょうけどね。多分GrandMA2を覚える時間足りないので、LUAでゴリ押ししたほうが得策という状況です、はい。

ただ、ChatGPTに聞いてもGrandMA3の記述がかえってきたりでなかなか苦戦中です。AIさんにもまだ早かった。

そしてこのソフトクセが強く、まず照明制御用のファイルがバイナリなので共同編集が不可能だったり、LUAをエディタで書き換えたらGrandMA2側でいちいちロードしなおさないといけなかったりと面倒です。何より画面が多すぎて制御が迷う迷う。

で、PHPConHokkaidoのスタッフになぜか照明制御経験のある、こばさん様がいるというミラクルもあり、このソフトなかなかロックですねっていう話を夜な夜なしたりしてました。

ちなみに、ここまで会場の照明さんに見せたらびっくりされました。個人でここまでやった人ははじめてといわれてしまいました。
このソフト使いにくいし、そもそもライトで細かいことやりたいっていう話がレアっぽいですしね。

さて、照明ということでお気づきかもしれませんが、今回はスモークマシンってやつが稼働するそうです。はい、ライトがきれいにうつりますね!!!!!!
スピーカーさんがよりおしゃれに映る世界へようこそ!?
スライドが見えにくいみたいなことが起きないよう、濃度調整はがんばりたいですが当日の調整になるのでドキドキです。
一応中央のスクリーンは1万ルーメンの巨大プロジェクター使うので多分大丈夫だと信じたい。

ライティングの普段はLUA書いたり、オープニングとかの同期どうしようかとか悩んだり、色の選定で真面目に好きなアーティストのコンサートを見たりしています。
このセクション入ると、好きな歌手のステージに目がいくバグが発生しだして、職業病ですねってなります。

わりと絶賛炎上してるので、イベントまでに形にしたい。。。。。

台本書いたり

さて、テックセクション、わりと舞台進行に関わるところとかにメスが入っていることもあり、台本を作り始めました。
ツールはなんでもいいけど、パワポでA4にして表を組んでみたいな感じです。
ちょっと今回はお見せできないのが残念ですが、全体の進行を書き出してなにか足りないのないかとかを洗い出すのもうちらのお仕事のようです。

最後に

テックチーム、だいぶ風呂敷広げちゃったなあとおもってます笑
ライトはやりすぎた、反省してる。が、やりたかったからしゃーないみたいな。
けど、各セクションに経験者いる北海道のテックチームマジヤバイと思いました。心強い!
そんなPHPカンファレンス北海道も来年1月12,13日です!是非ともお越しくださいませ!

https://phpcon.hokkaido.jp/