見習いの見習いプログラマ

まだまだ先は長い

PHPカンファレンス北海道2024の準備とか設計を書いてみる #phpcondo

PHPカンファレンス北海道2024 テックチームリーダーやってたmiioさんです。
今回は、準備とか設計について少し掘り進んで行こうと思います。これはカンファレンスやろうと思ってる人に読んでもらえるといいのかなと。
ちなみに、当日進行とか懇親会設計とかは他の方にバトンタッチです。というのも、そっちをちゃんと見る余裕がなくて書けないというのが現実でした。
ただ、テックも当日進行もかなり評判がよかったと聞いていますので、テックに絡んだ話で参考になればいいなと思います。

まず初めに

PHPカンファレンス北海道2024 を見て真似しようとする場合は、それ相応の勉強とかする覚悟をもってください。
というのも、舞台の箱という特性上、一定以上のことをやろうとすると自身にも専門知識が必要という実感があります。
というか、会議室カンファレンスよりも考慮事項がちょっと多いなあという感じです。
私の中では、真似してはいけないカンファレンスくらいに思ってますw
マジで真似するなら相談ください。ちなみに2024年2月3日時点では1件、わたしのプロデュース有で立ち上げ準備をしてるカンファレンスがあるのでフラグ立ってます。

まず箱抑えとワントラックについて

今回、PHPカンファレンス界隈では珍しい1トラックという運用をしました。カンファレンスといえばマルチトラックじゃん?みたいな既成概念を真っ向から否定した形になります。
開催した札幌創世スクエアは、マルチトラックにそもそも向いていません。マルチトラックをする場合は階を跨ぐ必要がどうしても発生しやすいという課題があります。
クリエイティブスタジオのあるフロアには練習室がいくつかありますが、正直導線が微妙なので断念した企画もあったりします(Ask the speakerとか)
なので、さくっと隣の部屋いこうみたいなことが無理ゲーだったりします。
また、会場の確保そのものが大変で、非常に人気の高い施設です。1月12日13日の2Days抑えれたことがかなり奇跡的でした。
そしてこれ大事。人間は同時に2トラック以上見ることはできない!!!!!!!そして、地方イベントは首都圏に比べると母数の都合で分散する理由がわりと低いので、熱量を集中すると盛り上がりやすいというのも別イベントでノウハウとして得ていました。
それらを総合して、わたしの中では「別にワントラックでよいよね。人間は1つだし、みんなで同じもの見る一体感もいいよね」という結論になり、こういう運用になりました。

まあ、箱抑え時期の雰囲気としては、わたしが勢いと現実的に他の部屋埋まりまくってたでクリエイティブスタジオだけ抑えて、他埋まってたし1トラックでやるぞ!!!!!ってゴリ押しする形にはなったんですけどね。

2Days抑えたのは、当日の設営した人ならわかりますが、設営時間を当初5時間、リハ2時間を見積もっていたというのがあります。この段階で配信とかそのあたりのアテがついていたので、箱抑えの段階で設営をゆっくりやって前夜祭やるのがいいんだろうなという感覚でした。勿論これはだいたい目論見通りで、なんなら設営6−7時間かかってましたよねまであります。リハ時間全部潰れて結構焦りました。

ワントラックなのに設営6−7時間、多分他のカンファレンスに比べてもめちゃくちゃコストかけてる気はします。配信や映像スイッチングの基盤の構築で2時間くらいはかかってましたし、わたしも裏で照明やってたりなので仕方ないですね。もう少し事前のすり合わせとかできればリハ時間確保はできたかもしれないと反省はしつつ。
当日スタッフさんに、「はい、50mのSDIケーブル3本あるからおねがいね!!!!!」とか言ってびっくりされましたしねw
これでも既存パッチのSDI 2回線使い切った上でこうなったので許してください。

マルチトラックにする場合の懸念について

さて、ワントラックでやりましたが、今回のPHPカンファレンス北海道2024はワントラックだから成立した要素も多いです。
特にテック関連と撮影周りはワントラックじゃないとこれ厳しいかなというか、物理的に無理という部分が出るのが確定しました。
配信担当さんは配信の他にもスクリーンのスイッチングや音出し映像出しもしていました。これ程の超人をもう1人確保するのが極めて難しいという点。
機材もそれなりのものを使っているので、同じまたは下位グレードで用意するにも資金の確保が大変という点(機材によっては配線も複雑になったり機材相性の検証である程度手元に置きたいパターンもあるので、レンタルで解決できないことも多いです。というか過去に雑にレンタルして痛い目を見ました)
撮影も、スチル2.5人(0.5はムービー兼任)、ムービー0.5人の運用なので2トラック以上だと体力すごいとられそうだなという感覚もあります。
現場指揮の方もトラック数分だけ必要で、これもスケールが大変そうかなという感じです。
あとは、ルーム間で結構コミュニケーションが分断されるのでそのまわりとか・・・・・・

マルチトラックだと、サブトラックの部屋が小さくなりがちなので、タイムテーブルの組み方間違えるとサブトラックの部屋が人溢れするみたいなドキドキもありましたね。

これは持論ですが、カンファレンスやってみたいぞーって思ったら、最初はワントラックで初めてみるのは本当におすすめです。
考えることが少なくなって運営的にはやりやすいです。

舞台の箱を扱うということについて

今回は、舞台の箱について直接調整するという自身では初なことをやりました。
配信とか照明とかも触るので、専門知識がこのあたりで必要になります。マイクはどうするかとかから始まり(今回はワイヤレスマイクを3本持ち込んだのですが、A帯2波B帯1波なこともあり、A帯は特ラで調整すればいいのですが、B帯のほうは基本的に無法地帯なこともあり、他の部屋で使っているかとか空きチャンネルあるかとかの確認したりとかしないと大変迷惑なことになります)、パッチ回線はどうなってるか図面を確認したりします(今回だと配信や映像出しでBNC回線ありったけ必要なので何回線あるかは結構重要な要素でした)
物件費に影響するので、照明はどれくらい使うかとか、ムービングライトを固定運用する場合とムービングとして使う場合で費用が変わる箱なのでそのまわりだったり、技師さんの費用もかかるので、何人体制で動いてもらうかなど、、、(運営側でセクションの担当いるかで技師さんが1人追加必要かとかも話が変わってきたので、その交渉とかもね

今回はライト周りは運営プロデュースなので調整はまだ少ないほうでしたが、施設さんにお願いする場合は照明プランの構築とかも必要になったと思います。そうなると結構たいへん!
運営プロデュースする場合でも、ベースとなる照明制御用のデータがあるかとかも確認します。今回の施設だと、ベースのデータがあったので頂いて工数を大幅に削減できました。

あとは、公演1ヶ月前までに進行どんな感じでやるかとか、ブザー鳴らしますか どのタイミングで鳴らしますかとか、インターネット回線どうしますか(ファイバー引きますか?施設のLAN使いますか?)消防法の対応どんな感じですかとか、非常灯消しますか?(今回は撮影中に視界はいると目障りなのもあって消してもらいました)関係者用駐車場使いますか?搬入搬出いつどれくらいありますか?などなど聞かれます。

照明もDMX周りのパッチ状況の確認のためにメールでやりとりして確認してもらったり。。。
箱にもよりますが、舞台系の箱はだいたいこの手の確認は必須と思っていいと思います。

そういえば図面起こしもこちらで決めて相談しましたね。スクリーンどのサイズ使いますか 何枚使いますかとか。今回は200インチ1枚と100インチ2枚で前方埋め尽くすという豪華な運用でしたが、そうするかとかも運営チームで起こしつつ施設さんに共有したりもしました。

あと、施設の人に言われたのですが、この手の対応できる人は2人いるといいみたいです。今回はわたしが単一障害点になっていたので、次回は弟子を作りたいなと思っています!

おわりに

PHPカンファレンス北海道2024は技術的にも結構挑戦できてよい会だったなあと思っています。
2019で、せっかくならもっとこんなことしたいみたいな消化不良はあったのですが、それがだいぶ解決できたかなという感じです。ライトまわりはゴリ押しで実装したのでちゃんと勉強しなおしたい気持ちもしつつ、勉強時間とれるのだろうかとか思っています。
やったことを振り返ると、これにi18nチームが追加されたら国際カンファレンス名乗れるくらい形として成立する気がしています。ただ、これは奇跡的に専門スタッフが集結したり、現場のほうも熟れてる方がいたりして成り立ってるので、マジで言いますが雑に真似しようとして火傷はしないでください。最悪みぃおさんとか召喚してください!!!!!とだけ言っておきます。

そして、カンファレンスをやってみたいという方へは、個人的にはワントラック推しなので、無理せずワントラックも検討してみてください!今回の記事では技術系のことめっちゃ書いていますが、まずはじめるだけなら技術系は無視しても成立するので、他の運営経験者とかみぃおさんとかみぃおさんとかに相談すると良いと思います!